桐乃夢次の手帖

桐乃夢次の日々の思い・気付き・行動などを記録するブログです

150116 未来の記憶 そして現在

2012年7月4日

時刻は午後4時35分

 

中途半端な時間帯に、私は新宿のとあるホテルの最上階にある

バーラウンジのカウンターで、国産ウイスキーのハイボール

飲んでいた。

 

お昼には、銀座のとある料理屋さんにて映画配給会社の方々と

2年後に公開予定の作品について、打合せを行っていたのだ。

 

実家は元・映画館を経営していた。

 

配給会社からフィルムを仕入れ(厳密には一定期間、借り受け)

地域のみなさんに娯楽として提供していた。

 

しかしながら、時代の波と言おうか? 家庭用ビデオの普及で

閉館せざるを得ない流れになってしまった。

 

事業を継ぐことができなかった跡取り息子の私にとって、

そのことは、ただただ悔しかった。 そう。悔しかったのである。

 

何のためにこの家に生まれてきたのだろうか?

 

そのような問いは 寝ている間でさえ繰り返してきた。

 

それが今では、映画製作側の立場にいることを不思議に思いながら

 

偉そうなことを語っている自分がいた。

 

有意義な時間を過ごさせていただいた後、いつもの癖で

この新宿のバーラウンジに「何となく」引き寄せられてきたのである。

 

ただ、この後の6時に娘と渋谷にあるイタリアンレストランで

食事の約束があるため、この2杯目で止めておこう。

 

フルート奏者としてプロ活動している娘と会うのも久しぶりだ。

最近では、アニメの音楽のアレンジも手掛けているらしい。

 

(ここまで未来の記憶)

 

このようなことを

想像していたら、昨夜、娘からSOSの電話があった。

積雪による交通障害で家に戻れない旨を伝えられ、

映画「96時間」のブライアンおやじのように

即座に救出に行ったのは言うまでもない。

 

娘を救うために

というミッションを立てた時の

父親は強いのだ。

 

そのようなことを思った昨夜の出来事だったよ。